脂肪分の多い物を食べ続けると…薄毛&脱毛が進む!?

ちょっと前にNHKで、そして数日前にYahoo!ニュースで目にした薄毛&脱毛の記事。ご覧になったかたも多いのではないでしょうか? 薄毛&脱毛の原因として食生活も大事なポイントであることは以前のブログでも取り上げましたが、それが科学的に証明されたと言うことでしょうか “(-“”-)”

東京医科歯科大学などの研究チームが発表

この研究成果は東京医科歯科大学や東京大学などの研究チームよるもので、国際的な科学雑誌の「ネイチャー」電子版で発表されました。脂肪分の多い物を食べ続けて肥満になったマウスの、薄毛&脱毛の症状が進むメカニズムを突き止めたとのこと。

具体的には、若いマウスと生後22か月の加齢のマウスに脂肪分の多い餌を1カ月~数カ月間与え続け、日常の食生活が髪の毛の成長にどのように影響しているかを調べました。

東京医科歯科大/東京大学 提供資料

1カ月で加齢のマウスに薄毛&脱毛が進行。そして若いマウスも…

マウスには普通の餌と比較して5~6倍程度脂肪分の多いエサが与えられました。これは人間の食べ物に例えると、脂分の多い揚げ物や霜降りのステーキに相当するかと思います。

1カ月間脂肪分の多いエサが与え続けたところ、若いマウスでは顕著な変化は見られませんでしたが、加齢のマウスでは脱毛した毛が再生されにくくなり薄毛が進行しました。さらに数カ月脂肪分の多いエサが与え続けると、若いマウスでも同様に薄毛&脱毛が進行したとのことです。

毛包幹細胞の中に中性脂肪が溜まってしまうと…

3カ月以上にわたって脂肪分の多いエサを与え続けられたマウスは、毛包幹細胞の中に中性脂肪が溜まり表皮や脂腺などに変化しました。こうなると毛包が委縮し毛が抜け落ちます。

東京医科歯科大/東京大学 提供資料

これは毛髪の素となる毛包幹細胞が失われることを意味します。一旦失われた毛包幹細胞は元に戻りません。結果として、毛が抜け落ちた後に新しい毛が再生されにくくなり、薄毛が進行することになります。

髪の毛にとって、食生活も大切な要素のひとつ

研究を行った東京大学医科学研究所の西村栄美教授も「ヒトでも同様の仕組みがあると考えられる」とコメントしています。マウスの二の舞にならないためには、日々の食生活で脂肪分の摂り過ぎに気を付けなくてはなりませんね。